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貼箱へのデザイン配置方法
貼箱は少し、変わり者?デザイン配置にはちょとしたコツがあるのです。

 
■貼箱へのデータ配置方法の特異性
 
貼箱は一般的なトムソン箱(印刷紙器=トムソン打ち抜き紙箱)とは違った特性を持っているためにパッケージのサイド面へのロゴなどのデザイン・データの配置方法が通常とは少し違うのです。 ところがパッケージ・デザインを多く扱ってこられたデザイナーさんでさえも貼箱へのデザイン配置経験をお持ちの方は少なく、当然その"配置方法の違い"をご存じないのが現状です。
版下台紙にデータを載せるだけ ホットスタンプやオフセット印刷などで天面にのみ、ロゴや印字を施される場合には特になんの問題はありませんが、ことサイド面へのロゴや印字を配置する場合には少し注意が必要になってくるのです。



ここでは印刷紙器用のパッケージ・データの配置方法と貼箱用のそれとの違い、そして貼箱特有のデータ配置方法などを出来るだけ解りやすく解説しています。 
 
 
■一般的なトムソン箱(印刷紙器)と貼箱、その特性の違い
  と貼箱の構造上から起こるデザイン配置のズレ
 
まずは貼箱独特の「用紙をボール紙に"貼り付ける"」という構造から起こるサイド面に於けるデザイン・データの"ズレ"の説明からです。

一般的なトムソン箱の場合、版下台紙の各面(天面・サイド面)の中央にロゴやフォント、イラストなどを貼り付けさえすれば、組み立てたときにはそのままイメージ通りのパッケージとして出来上がりました。(図1参照) しかし、こ貼箱ではその勝手が少し違ってきます。

図1  
トムソン箱のデータ配置の場合

トムソン箱ならこれでOK! でも、貼箱の場合は...
  トムソン箱の場合、ロゴをサイド面中央に配置したとき、通常はコレで問題なく、組み立てたときに中央にロゴ配置されました。



青い+マークがサイド面の中心
   
貼箱ではサイド面へのデータ配置にご注意!
この配置ではダメ
  貼箱でトムソン箱と同じ要領で中央に配置してしまうと、実際に製箱した時、デザインがズレた形で仕上がってしまうのです。

(※天面(=正面)のデザインは問題ありません)
     
サイド面へ配置したロゴのズレ   特に厚目(#13〜)のボール紙を 中芯に選択した場合には思いのほか大きくデザインは箱中央に向かって移動してしまいます。

  ■何故、ずれ(移動し)てしまうのか
  ではなぜ貼箱へのデザイン配置は通常通り行うとずれてしまうのか?

印刷紙器と貼箱へのデザイン配置、その決定的な違いとは「パッケージとなるボール紙へダイレクトに印刷するトムソン箱」に対し、中芯(なかしん=貼箱のベースとなる板紙)となる「ボール紙の外側(外周)へ貼り付ける紙"に印刷する貼箱」と言うことになります。(図2参照)

図2    
トムソン箱のボール厚とその構造の説明
  トムソン箱(印刷紙器)の場合、ボール紙自体にデザイン配置(印刷)され、"そのボール紙を中心から折り曲げて組立てる"のでデザイン(ロゴ等)は殆どずれることはない。
     

貼箱のボール厚とその構造の説明
#11ボールで約1.4ミリずれてしまう。

  トムソン箱と同じ要領で寸法通りにデザインを配置してしまうと貼箱の場合には"用紙をボール紙の外側に貼り付ける"ために単純計算でボール紙の厚みx約1.5倍の距離がコーナー部分に取られてしまう。
     
#20ボールの厚みによる大きなズレ
#20ボールともなると約2.8ミリもずれが生じる。
  さらに厚みのあるボール紙はコーナー部分も大きくなるために、より大きなズレが生じてしまう。

もしも背の低い箱で2.8ミリもズレが生じると非常に目立ちますし、最悪の場合は天面へロゴなどの一部が掛かってしまう場合も....。
ずれてしまったロゴページへ
ずれてしまったロゴの例
 


上記のような理由から生じてしまう貼箱独特の”デザインの意図せぬ移動”を防ぐために、弊社の「貼箱用・版下台紙」では、その”不要な移動分”を考慮した...つまり"ボール紙の厚み分だけ、余裕を持たせた「デザイン配置枠」"をガイドライン設定で作成してあります。

弊社オリジナル版下台紙
弊社オリジナル版下台紙   見た目には不自然に外側へと位置したその配置枠の中央ラインにデータを載せると、そのデータを元に印刷された貼紙が貼箱として仕上がった時には、ほぼ中央に配置される様に設計してあります。

  例えば仕上がったときに下から5oの位置に紙マークを配置したいとしましょう。この時、「下から5o」と考えるのではなく、「デザイン配置枠」の中央線から見て「下に何oの位置」に配置したいのか?と考えて頂くと良いと思います。

そしてもう一つ、先述した様に”意図せぬ移動”は、厚手のボール紙を使用すればするほど、より顕著になってゆきます。従って弊社では各ボール厚によって位置を調整した専用の版下台紙を作成しています。
   
  ■貼箱にしかない「折り込み(おりこみ)」部分
  さらに貼箱には貼り付けた用紙を箱内側へとくるみ込むために必要な「折り込み」と呼ばれる部分があります。
この部分に印字されましても箱としてディスプレイした状態では見えない部分ですので注意が必要です。
通常はこの部分にはデザインなどは配置しません。

折り込み部分の説明 折り込み部分を説明するアニメーション
版下台紙では一番外側の部分
最後に箱の内側へ折り込まれる部分が「折り込み」
   
   
弊社オリジナル版下台紙のデータ配置位置 折り込みにはデザインを配置せず、またサイド面の"ズレ"を防ぐには弊社オリジナル版下台紙を使用して左図の黄色に着色したスペースにデザインを配置して頂ければ良いのです。

(※より解りやすくするために黄色に着色しています)
   
  ■貼箱の特異性
  そして最後にご考慮して頂きたいことがあります。

上記に記しましたように貼箱とは”ベースとなるボール紙に印刷紙などを貼り付けて創る箱”ですので、その構造上、印刷紙器の様に完全に意図した位置にデザインを配置させて仕上げることは困難です。それはコンパウンド・ゼリーを塗布した貼紙に箱状に四隅をテープ止めした箱を載せる時にはどうしても若干の”ズレ”が生じてしまうからです。
貼箱の苦手としているデザイン
貼箱はこういったデザインが一番苦手です。
  これは貼箱が貼箱たる所以であり、一種の特異性と受け取って頂いた上でデザインを作成して頂けましたなら”素敵な貼箱”が出来上がる事と思います。 

具体的に申し上げますと左図の様に天面やサイド面の面積ギリギリ(または天面にピッタリ)に枠が付いていたり、四方のサイド面をラインで繋げる事などはほぼ不可能に近く、そのようなデザインを貼箱は苦手としているのです。

※天面やサイド面の"枠"(四角形)に付きましてはギリギリやピッタリの枠にするのではなく、5〜7ミリ以上控えめにした枠にするなどの方法がベストな対処法です。
 
   
  ■貼箱の特徴や特異性を考慮して頂き、いい箱を...。
 

長所と短所を踏まえた上で上手なお付き合いを!

貼箱の特徴や他の紙器と違ったところを理解した上でデザインすれば、
きっと、「より良いパッケージ」が出来ると思います。
貼箱は結構、気難しいヤツなんです。

 
更新日:08.05.03
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